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執筆者の写真推進室 グローバル

ポジティブネット通信11月号 vol.037

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2023.11.10発行


日本のYMCAは、互いを認め合い、高め合うポジティブネットのある豊かな社会を創ります

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1.同盟総主事レポート

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 日本のYMCAの野外活動推進に大きく貢献してきた東京YMCA山中湖センターが100周年を迎え、10月28日に記念感謝会が行われた。100年前、富士山が裾野まで見渡せる一等地に日本で初めての教育キャンプ場が作られ、戦時下も継続して多くの青少年を育ててきたことは奇跡のようだと、参加された地元の方々も口々に語られていた。

 ここは戦後、生きる指針を見失った多くの青年たちにとっての心の復興の場ともなった。近年では東日本大震災リフレッシュキャンプも全国に先駆けて行われている。60周年の時には全国に先駆けてバリアフリー施設として改築され、障がいのある青少年たちにかけがえのない体験を提供してきた。

 山中湖センターにゆかりのある青山鉄兵さん(文教大学准教授、東京YMCA評議員、同盟常議委員)は記念講演で、いつの時代も青少年が抱える課題に寄り添い、さまざまに形を変えながら展開されてきた「キャンプの力」について語られた。


 今年3月に北米で行われた世界YMCA総主事会議で、東エルサレムYMCAの総主事は「長年の紛争で子どもたちまでが憎悪にかられ、人間性を失っていく。その悲劇の中でYMCAはキャンプを行い、人とつながり、笑顔を取り戻している」と語られた。人間性を回復するキャンプを行うことによって自分自身も支えられているのだと。


 これまで日本のYMCA/YWCAは、在日本韓国YMCAを中心に、東エルサレムYMCAなどと共に「オリーブの木キャンペーン」や「パレスチナスタディツアー」を続けてきた。ガザYMCAとは東日本大震災の際、共に「希望の凧あげ」のイベントも開催した。今年3月にも12回目の凧あげが行われたばかりである(動画はこちら⇒)。今、あの子どもたちの上を、凧ではなくミサイルが飛び交っていると思うと胸が痛い。

 スタディーツアーの参加者たちはその後も交流と集会を続け、今年3月に書籍「交差するパレスチナ⇒」が新教出版社から出されている。また新教出版社のサイトには、ニダル・アブズルフさん(東エルサレムYMCAとパレスチナYWCAの共同設立による団体「JAI」スタッフ)による、今のヨルダン川西岸の状況を伝えるメッセージも投稿されている。メッセージはこちら⇒ ぜひご覧いただきたい。


 パレスチナ問題はあまりに根深く複雑だが、YMCAは希望を見失うことなく、平和を祈り求めなければならない。11/12~18は「世界YMCA/YWCA合同祈祷週」である。そのテーマとして掲げられた『種から花へ ~手を取り合って、希望と愛を育てましょう』のとおり、世界が逆境を迎えた今もなお、未来に向けて種をまくYMCA/YWCAとなるよう祈りを共にします。  (総主事 田口 努)



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2.パレスチナ関連  

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世界YMCAの呼びかけで10月19日、緊急オンラインミーティングが行われ、パレスチナの3YMCAより現地状況の報告と、東エルサレムYMCAからは緊急支援の呼びかけがあった。これを受けて日本のYMCAは緊急支援募金を開始した。


YMCAパレスチナをおぼえて平和を願う祈祷会

12月5日(火)午後7時からパレスチナの東エルサレムYMCAスタッフとオンライでつなぎ祈祷会を行う。メッセージは、有住航氏(日本キリスト教団下落合教会 牧師)。詳細は、後日各YMCA宛案内予定。ぜひ祈りの輪に参加を。


JVC(日本国際ボランティアセンター)ほか日本のNGOが、外務省に対しイスラエル・パレスチナにおける武力行為の即時停止を求めて要請文を発信。日本YMCA同盟、日本YWCAもこれに賛同している。同団体はWeb上で団体および個人による署名を募っている。


パレスチナとイスラエルの軍事衝突が激化する中、平和と和解の提唱者を育てるにはどうしたらいいか。ヨーロッパYMCAで長年にわたり平和教育を行っている「ルーツ・フォー・ピース」は10月15~21日、紛争解決に向けた研修会を開催。15カ国から27人が参加した。



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3.世界YMCA「Vision 2030」  

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「Vision2030」の2番目の柱「Meaningful work(やりがいのある仕事と雇用環境の創造」に向けて、世界的コンサル会社「デロイト オーストラリア」と協働を始めた世界YMCAとYMCAオーストラリアは、世界中のユース(18~35歳)を対象にアンケート調査を開始。12月15日までに5万人の声を集めたいと呼びかけている。*ただし回答は英文のみ。


「Vision2030」の促進と中間報告のため2024年10月、世界のYMCAのリーダー約400人による「アクセラレーター サミット」がケニアで開催の予定と発表された。日本からも参加が期待されている。詳細は1月以降、同盟より案内予定。


11月30日からドバイで開催の「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)」に、カナダやロシア、中国、香港など14カ国から16人のYMCAユースが参加。「Vision2030」に基づき、化石燃料の段階的廃止等を提唱するとともに行政や企業とのパートナーシップ構築を目指す。


日本YMCA同盟では「Vision2030」の理解促進のため、日本語によるサイトを設置し随時情報を更新。今月は2024年までの世界および日本での計画(ロードマップ)を掲載しました。ご活用ください。



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4.ウクライナ支援  

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移民政策のない日本でウクライナ避難民の受入れが進む中、さまざまな課題が生じていることから、最前線に立つ専門職が集まり多文化社会について共に考える。日本YMCA同盟から横山由利亜さんも登壇。

日時:12月17日(日)13:30~16:00  主催:一般社団法人 多文化社会専門職機構

オンライン参加費:1,000円


"We love Yokohama as well as my hometown"と題して、横浜YMCAが市内4団体と協働しウクライナから避難しているユースとの交流を通して、お互いを知ろうとイベントを実施。

日程:11月11日(土) 10:00-12:00対象:中学生~35歳位までのウクライナについて関心があるユース・40名


横浜市緑区近隣のウクライナ避難者による活動の場「みどりクラブ」は11月6日、出前カフェを実施。他団体から編み物などの差し入れもあり、楽しい交流のひとときを過ごした。


ウクライナ避難民を多数受け入れているセルビアでは、避難民に限らず経済的に困難な状況にある青少年に対してデジタル教育を提供。HP(ヒューレット・パッカード社)が全面的に協賛している。


ウクライナ語ですが、翻訳機能を使えばご覧いただけます。「YMCAウクライナ文庫」の近況など、避難民向けの情報を掲載しています。





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5.日本のYMCAのトピックス

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■【盛岡YMCA】リーダー「子ども人権カルタ」制作中 

「Y's×SDGs Youth Action2022」の助成プロジェクトとして盛岡YMCAのリーダーたちは昨年、県内の小中学校から子どもの人権に関する川柳を募集。今年度はそれをカルタにし、YMCAの学童クラブほか他団体にも広げていくことを目指して作業中。

 ▽昨年度報告書はこちら⇒(子どもの川柳も掲載)


1989年11月20日に国連で採択された「子どもの権利条約」。子どもは誰でも「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」権利を持っているとするこの条約は、今年4月に施行された「こども基本法」にも取り入れられている。


山梨YMCA「銀河鉄道の森プロジェクト」*「山梨青年」10月号6頁に掲載

山梨MCAは、韮崎市内に新たなキャンプ場を開設しようと、現在リーダーと共に整備を進めている。将来は敷地内の一部を農地とし、障がいのある子どもの就労支援にも取り組む予定。


 ゲーム・スマホ依存などによる、子どもの昼夜逆転が増える中、睡眠を専門とする医学博士・志村哲祥氏を講師に睡眠について学ぶ。

日時:11月25日(土)13:30~15:00  費用:1,000円


ユニセフの報告によれば、日本の子どもの身体的健康は38カ国中1位でありながら精神的幸福度は37位、総合20位という。この結果を受け、私たちには何ができるのか共に考える。

日時:11月21日(火)19:00~20:30 参加費:会場参加500円、オンラインは無料




ーー<海外交流プログラム再開 -全国からの参加者を募集中->ーー


以前から「国際ボランティアinタイ」として開催してきたバンコクYMCAとのプログラムを

スタディースターとして再開する。ただいまオンライン説明会実施中。

期間:3月11日(月)~21日(木)(10泊11日)、対象:15歳(高校1年生)~29歳


現地YMCAが運営する小学校の見学や、ユースとの交流、ホームステイなどを予定。ただいまオンライン説明会実施中。

日程: 2月8日(木)~17日(土)10日間、 対象:16 歳(高校生)以上の方


英語でのコミュニケーションの楽しさを知り、グローバルな課題に目を向け、地球市民の育成をめざす恒例プログラム。今年はYMCA東山荘を会場に、即答スピーチトレーニングなどを予定。

日程:12月26日~28日 対象:中学2年生~高校3年生(目安:英検3級レベル以上)




ーー<各地の周年行事>ーー

1923年、日本初の常設の野外教育施設として作られた「東京YMCA山中湖センター」が今年100周年を迎えた。外国ルーツの子どもたちなど100人をキャンプに招待しているほか、チャリティーコンサートなど記念イベントを実施した。


熊本YMCA75周年

1948年、戦後の混乱期に設立された熊本YMCAは10月9日、75周年記念式典を開催。熊本市副市長ほか行政や企業の方を含む252人が参加。明治初期の「熊本バンド」に遡る歴史を振り返るとともに、未来に向かって共に「Vision2030」を学んだ。


盛岡YMCA40周年

仙台YMCA70周年記念事業の一環として1983年に設立された盛岡YMCA。10月10日の記念式典はリーダーによって運営され、40年間に関わった保護者や会員たち約100人が集った。


*ほかにも今年は、広島YMCA85周年、せとうち70周年、ぐんま60周年、三重40周年と各MCAが記念の年を迎え、記念イベント等が開催されている。



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6.全国YMCA事業担当者会の近況

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11~12月の事業担当者会関連の主なスケジュールは以下のとおり。

・11月9~11日  総務担当者会@熊本

・11月13~14日 英語教育担当者会@富山

・11月24日   高齢者研修会

・11月28~29日 ウエルネス研修会@YMCA東山荘


留学生やエージェントに、YMCAの日本語学校を分かりやすく伝えたいと、同盟のWebサイト内の日本語学校のページをリニューアルした。今後は韓国でWeb広告も出すなど募集強化の予定。

*他の事業部でもリニューアルご希望の場合は、同盟までご相談ください。



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7.関係団体等からのお知らせ

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関東大震災100年を記念し、当時の賀川の軌跡に学ぼうと10/21、「賀川豊彦とボランティア 第一回シンポジウム」が開催され、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)事務局長の明城徹也氏と、賀川豊彦の研究者・山崎ハコネ氏が対談した。記録動画を公開中。


毎年約450校の廃校が発生し、内2割は用途が決まらないという現状を受けて文科省は10/20、「使いたい」事業者と「使ってほしい」自治体とのマッチングを含めた事例共有の会を開催した。当日の資料を上記で公開している。



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8.日本YMCA同盟からのお知らせ

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期 間:11月12日(日)~18日(土)

テーマ: 『種から花へ ~ 手を取り合って、希望と愛を育てましょう』

*今年度のブックレットおよび各地の祈祷会情報を上記サイトで公開中。ぜひご活用を。     

Amazon「みんなで応援」プログラム ーサンタクロース企画開催ー

今年も、Amazonを利用する方々がサンタクロースとなって子ども達へのプレゼントを届ける取り組みが行われる。2019年から各YMCAに多くのプレゼントが届いている。11/22(水)から 12/24(日)までの期間限定。(Webサイトは11/20頃に公開予定)


SDGsの視点で地域課題の解決に取り組むユースをサポートするため、YMCAとワイズメンズクラブが助成金を提供する「Y’s×ユースアクション」が、2024年度に向け実施団体の募集を開始。


2024年のスタートをYMCA東山荘で迎えませんか。ご家族・ご親戚や友人同士、お一人様、どなたでもご参加いただけます。部分参加も可能です。

日にち:12月30日(土)~2023年1月3日(水) 4泊5日


ステップⅡを受講中の9YMCA12名の研究生が、修了レポートを発表します。研究生の所属YMCAの方、レポートテーマに関心のある方など、どうぞご参加ください。

日時:11月30日(木)13:00-17:45  場所:YMCA東山荘&オンライン


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