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2024.2.13発行
日本のYMCAは、互いを認め合い、高め合うポジティブネットのある豊かな社会を創ります
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1.同盟総主事レポート
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元旦に起きた能登半島地震と共に歩み始めて1カ月半、前号でお伝えした石川県金沢市内の「1.5時避難所」の支援は、内閣府の要請により予定より延長され、3月末まで担うことになりました。1月中旬からは、被害が甚大だった輪島市の要請により、輪島市内の避難所の運営支援を、東京YMCAを中心に全国で協働してスタートしています。
また富山YMCAでは、富山市内に避難してきた人々に対し、プログラムへの受け入れや、春休みのキャンプへの参加など、全国の協力によって支援活動を展開していく予定となっています。全国から寄せられた募金は1月末で1500万円にのぼり、これらの支援活動を支えています。今後フェーズが様々に変化する中でも、その時々に必要な支援を続けられますよう、皆様のお支えとお祈りをよろしくお願いします。
この2月で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年を迎えます。YMCAは日本への避難者全体の約半数に相当する1300人の方に支援を続けています。東京都とも連携し、都内の避難者を戸別訪問して一人一人の声を聴き、その課題を解決するため東京都や入国管理局などにさまざま提言をし、行政の施策につなげていく機会が増えてきました。こうした提言がウクライナだけでなく、すべての外国ルーツの方々が暮らしやすい多文化共生社会の礎になるよう願っています。今月は避難者の声を聴く特別企画やJICAによるフォーラムでの発題のほか、避難者に寄り添う団体として各メディアからの取材・報道が予定されています。ご覧いただければ幸いです。
2月初めには「第9回日中韓平和フォーラム」が上海で行われました。2年ごとに開催されてきたフォーラムですが、コロナ禍を経て6年ぶりの対面開催となり、喜びにあふれた会となりました。しかしこの6年間、コロナ禍だけでなく、ウクライナへの軍事侵攻やそれをめぐる世界の分断、中国の海洋進出や欧米諸国との対立、香港の混乱など、社会情勢は大きく変わりました。分断や対立が深まる今だからこそ、グローバルな市民社会を創造するYMCAの仲間、兄弟姉妹としての交流や協議が重要なのだと実感しました。寝食を共にし、近くて遠い国が隣人となり、心のきずなを育む機会になりました。
能登半島での避難者支援、ウクライナ避難者支援、そして隣国の人々との交流。いずれの活動においても隣人に寄り添い、「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマの信徒の手紙12章15節)という聖句を実践し、伴走していくYMCAであり続けたいと思います。 (総主事 田口 努)
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2.能登半島地震関連
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支援活動に関するニュースはこちらのサイトに掲載している。
⇒ 輪島市避難所運営サポート(東京YMCA)
<パブリシティ―報告>
▽キリスト新聞(2月1日付)⇒「避難所開設をサポート」
▽クリスチャン新聞(1月18日付)⇒「1.5次避難所支え 長期支援も視野」
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3.ウクライナ支援
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ウクライナ避難者の大規模な聴き取り調査結果と、当事者による発題をもとに、私たち日本社会が問われていることについて考える。
日時:2月23日(金)13:30~17:00(交流・情報交換会あり)
場所:コモレ四谷(四ツ谷駅徒歩1分)
パネリスト:村田陽次(東京都)、小野一馬(NPO法人ビューティフル・ワールド)ほか
ウクライナ大使や関係企業・団体が講演や出展を行う。日本YMCA同盟の横山由利亜さんも東京都職員とともに避難民支援について講演予定。
日 時:2月15日(木)~2月17日(土)
会 場:ベルサール九段(東京都千代田区)
■【報告】小池百合子都知事から招待
2月9日、東京都在住のウクライナ避難民と、ウクライナ国内の市長など総勢約180人が都庁に招かれ小池都知事と会談。日本YMCA同盟は避難者への声かけや進行役として協力した。
ヨーロッパYMCA同盟主催により、ウクライナの近況報告会が行われる。
日 時:2月22日(木)15:00~(日本時間23:00~)
申込みはこちら⇒
*日本のYMCAに向けた報告会も4月16日(火)18:30~20:00に別途開催予定。
■避難者の演劇サークルがチャリティー公演(2/25)
日本YMCA同盟で活動している避難者による劇団「マーフカ」が、日本の劇団と合同で、即興演劇(プレイバックシアター)の公演を行う。
日時:2月25日(日)14:00~15:30 、会場:ウィリング横浜
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4.パレスチナ関連
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■日本のNGOが外務省へ要請(パレスチナ難民を支援する国連機関UNRWAの件)
日本政府によるUNRWAへの資金拠出一時停止が表明されたことに対し、日本のNGO等から撤回の要請文が提出された。日本YMCA同盟ほか北海道、奈良YMCAがこれに賛同した。
昨年末に各国から寄せられた募金をもとに東エルサレムMCAは、「戦争で職を失った1089世帯に食料・物資を届けた」と報告された。日本からは100万円(横浜YMCAは別途20万)を送金している。
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4.世界YMCA
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ウクライナへの軍事侵攻以来、厳しい監視下におかれて孤立しているロシアYMCAを1月、カルロス・サンビー世界YMCA総主事が訪問。交流キャンプなど人道支援を続けているボランティアたちを励ました。
2024年10月にケニアのモンバサで、初の世界的なアクセラレーター・サミットが開催される。世界YMCA Vision2030を前進させるための対話、革新、継続的な取り組みを深める。日本国内からの申込方法は、後日同盟から発信される。
■ 気候変動アクション キャンペーン 2024(APAY)
3月23日のアースアワーから始まり、4月22日までの29 日間、アースデイが開催される。APAYはアジア諸国のYMCAに対し、ベジタリアンデー、ノープラスチックデーなどプランを提示。共に取り組んで発信するよう呼びかけている。 #EarthHour2EarthDay
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6.ピンクシャツデー
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■【オンライン講演会】「道標(みちしるべ)~まずは知るところから!」(横浜YMCA)
セクシャルマイノリティ当事者と共に、誰もが生きやすい社会について考える。
日 時:2月29日(木)13:00-14:30、無料
ゲスト:杉 雄大さん(近畿大学3年生。株式会社releys代表)
■【パネル展&講演会】 「トランスジェンダ―のリアル2」(横浜YMCA)
「横浜AIDS市民活動センター(横浜YMCA事務局)」と共催で、性的少数者への理解を深めるイベントを実施。
期 間:2月17日(土)~3月9日(土)*日曜休
会 場:横浜AIDS市民活動センター(横浜中央YMCA) 入館無料
■ピンクシャツデー バーチャルウォーキング(YMCAせとうち)
みんなで歩いてピンクシャツデーをアピールする「バーチャルウォーキング」を実施中。
期間:2月10日(土)~18日(日)、参加無料、部分参加歓迎
*全国の情報は、同盟のWebサイトおよび同盟のフェイスブックに掲載しています。
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6.日本のYMCA イベント等ご案内
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日 時:3月11日(月)14:30~15:10
主 催:石巻広域ワイズメンズクラブ
共 催:仙台 YMCA、4ワイズメンズクラブ連絡会議、 ワイズメンズクラブ東日本区
東京YMCAの会員関係者が集う「ソシアス2023」の基調講演をオンラインで公開。貧困、虐待、不登校など、10代の課題に取り組むNPO法人カタリバの佐渡加奈子さんとともに、YMCAにできることを考える。
日時:2月17日(土)14:00~16:00、無料
申込みは2月15日まで
デジタル依存を中心に、薬物も含めた依存症のメカニズムや予防法を、専門家から学ぶ。
*横浜YMCAが文科省から受託した「依存症予防教育推進事業」。
第1回は教育関係者対象(1/27)、第2回は中高生(2/18)、第3回は保護者(2/24)。
いずれも10:00~12:00。参加費無料。
■横浜YMCAにほんごクラブ(3/25-29)
外国ルーツの小中学生を対象に春休み、ボランティアとともに宿題や遊びをして過ごすクラブを開催する。参加費無料。*横浜YMCA地域協力募金プログラム。
期間:3月25~29日。中国語・英語対応。
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7.日本のYMCAのトピックス(活動報告等)
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核兵器禁止条約3周年を記念し、ICAN事務局長メリッサ・パーク氏が来日。NPO関係者など300人が集った。広島YMCAは実行委員団体となり、リーダーたちは司会を務めるなど活躍した。
2017年の韓国での開催から6年ぶりに、対面で開催。日本からはユース10人を含む19人が参加。フィールドワークや対談をとおして平和についての理解を深めた。
■熊本バンド148周年 早天祈祷会
熊本YMCAの源流である青年グループ「熊本バンド」。このバンドが1876(明治9)年1月30日早朝に、熊本市の花岡山山頂で結成されたことを記念する早天祈祷会が行われた。
この様子が各メディアで報道された。 Yahooニュース⇒ 朝日デジタル⇒
■【アーカイブ公開】こども家庭庁「こども政策について」
1月26日、こども家庭庁の伊井 柚香氏を講師に行われた公開講演会「こども政策について」(主催:教育保育担当者会)の録画を公開中。「こども基本法」など政策について、その経緯や意図を詳述。⇒研修アーカイブ
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8.全国YMCA事業担当者会の近況
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・2月14~16日 総主事会議@熊本
・2月29日 第2回全国公益協働担当者会@オンライン
▽第55回 全国YMCAリーダー研修会(第2報)チラシPDF⇒
日にち:5月4日(土)13:30~5月6日(祝)15:00 *2泊3日
会 場:国立岩手山青少年交流の家
テーマ:「前途洋々 可能性は無限大」
参加費:26,000円
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9.関係団体等からのお知らせ
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■内閣府青年国際交流事業 2024年度日本代表青年募集
「東南アジア青年の船」「世界青年の船」「日本・中国青年親善交流事業」などの参加者を募集中。申込みは4月19日(金)正午まで
■「令和5年度未来を拓く子供応援フォーラム」文部科学省地域学習推進課より
書家・金澤泰子さんによる講演のほか、パネルディスカッション「教員の働き方改革に繋がる企業と学校を繋ぐ体験活動の場の提供」など。
日 時:2月16日(金)13:30~16:30 *オンライン配信あり。
主 催:独立行政法人国立青少年教育振興機構ほか
~外国にルーツを持つ子どもたちが自らのポテンシャルを十分に活かせる社会へ~
地域で暮らす外国にルーツを持つ住民の置かれている状況を知り、地域で何ができるのかを考え共有する勉強会が開催される。
日 時 :3月26日(火)15:00~17:00 参加方法:オンライン(Zoom)
参加対象:ボランティア・市民活動推進者、社会福祉協議会関係者、関心のある方
参加費 :無料
申し込み:3月22日(金)17:00までに、申し込みフォームから
主 催 :「広がれボランティアの輪」連絡会議
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